現在、13の都府県で開催されているアマチュアビリヤードリーグ JPAの公式ブログです。
大会での様子やニュース、ラスベガス遠征記などを中心に綴ります。

月曜日, 5月 14, 2007

白熱!リーグ最終戦!!

5月12日(土)、池袋・高田馬場DIV.で人々の記憶に残る大きなドラマが生まれました。

この日は約3ヶ月戦ってきたリーグの最終戦。WINDチームの計らいで、全4チームが高田馬場・山水ビリヤードに集結して同時に試合することができました。

前週までのポイント状況は・・・

1位:山水 579
2位:WIND 562
3位:ラスカルズ 540
4位:JHBA 509


プレーオフに進出できるのは上位2チーム。この日の組み合わせは、2位のWINDを22点差で追いかけるラスカルズの直接対決、1位を守ってホームでプレーオフを開催したい山水は、随所に好プレーを見せ大健闘だったJHBAに対します。

22点差を詰めてプレーオフ進出を目指すラスカルズがやはり注目の的。WINDに62-38で勝利すると逆転でプレーオフ進出となります!
過去の対戦成績はWINDの2勝1敗(164-136)。プレーヤー選出順のじゃんけんはWINDのOsawaキャプテンが勝利、選手後出しを選択です・・・


《第1試合》
ラスカルズはHirabayashiさんを選出。対するWINDからはYozaさん、2人は初対決です。序盤はYozaさんがリードするも第3ラックよりHirabayashiさんが追い上げ逆転勝ち。ラスカルズ、まず14ポイントを獲得!

★WIND 568-554 ラスカルズ


《第2試合》

女性対決となりました。WINDからはリーグ開始時はビギナークラスだったものの10試合に出場、現在はSL3となったNagashimaさん。それを受けてラスカルズはTanjiさん選択。2人の対戦は3度目、1勝1敗ですが、前回はTanjiさんが16-4で勝利しているのを参考にしたのでしょうか・・・
この日の展開はTanjiさんに味方。終始リードし逃げ切ったTanjiさんが18-2の快勝!この時点でラスカルズ2連勝で逆転!という、早くも結末の読めないドラマを予感させる展開でした。

★WIND 570-572 ラスカルズ


《第3試合》

ラスカルズはSL3のSakainoさんを選出。一気に窮地に追い込まれたWINDはキャプテンでエースのOsawaさん(SL9)を投入。ラスカルズの勢いをここで止めておきたい、という気持ちだったでしょう。
しかし、Osawaさんに計り知れないプレッシャーが襲い掛かり、いつものらしいプレーが見られません。イニングを重ね、一進一退の重い展開が続きます。Sakainoさんが残り6点というところでOsawaさんは37点を残します。そこから20点を追い上げますが、6-14のポイントで力尽きました。

★WIND 576-586 ラスカルズ


《第4試合》

気付けばラスカルズを追いかける格好となったWINDは女性プレーヤーAbeさん(SL2)を選出。対するラスカルズは同じSL2のKoikeさんをぶつけます。第2ラックまで11-9と接戦を繰り広げましたが、終盤Abeさんが頑張り難しいゲームボールを沈めました。WINDは15-5でようやく本日初勝利。
そしてこの時点で、2月17日にスタートしたディビジョンリーグ、最終12試合目の第4試合までの合計ポイント、WINDとラスカルズが全くの同点!泣いても笑っても5人目のプレーヤーが勝ったチームがプレーオフ進出、という非常にタフな状況となりました。。。

★WIND 591-591 ラスカルズ


《第5試合》

ラスカルズからはやはりチーム一番の実力者Naitoさんが登場。WINDはこのNaitoさんに1度勝利しているKobayashiさんを選びました。
今季リーグ、Naitoさんは9戦5勝、Kobayashiさんは8戦5勝とほぼ互角の成績。テクニックのNaitoさんとシュート&ガッツのKobayashiさんの対決、プレーオフをかけた戦いはSL5同士、38点先取です。

序盤はKobayashiさんの展開。第4ラックを終えた時点で22-12とリード。安定したKobayashiさんのプレーにWINDチームにやや安堵したムードが漂い始めていましたが、そこはベテランのNaitoさん。淡々とした猛追が始まります。第7ラックを終えた時点で30-32と逆転!Naitoさん、残り6点を取ればチームのプレーオフ決定、というところ。

試合を終えた山水、JHBAチームの多くのメンバーもこの勝負の行方から目が離せません。25名以上のJPAプレーヤーがこの最後の一戦に注目しています。運命の第8ラックは最後の踏ん張りを見せるKobayashiさんがボールをひとつひとつ必死に落としていきます。そして37点までたどり着き、迎えるはゲームボール、いや「プレーオフボール」の9番。手玉との距離も近く問題のない配置・・・撞いた!入れた!・・・しかし手玉はゆっくりとサイドポケット方向へ。届くか届かないかという力加減でしたが、最後にポトリ・・・まさに一喜一憂、会場がどよめき騒然とした雰囲気になりました。

いったん決まったかに見えたチームのプレーオフが再び宙ぶらりんに。Kobayashiさん残り1点ながらNaitoさんは残り3点でブレイク権をもちます。その第9ラック、ブレイクで3つ落ちる可能性も十分にある中、Naitoさんのブレイクは無情にもノーイン。・・・しかしそれ以上に無情なことに1番が隠れている不運がKobayashiさんに降りかかります。
結局この1番に当てることができず、フリーボールからNaitoさんが3つを取りきれば終了という局面に。WINDチームからは悲鳴と涙声が・・・配置は1,2,3が近くに寄っており、ストップショットと少しの引き玉ができれば十分に取り切り可能な、普段のNaitoさんなら全く問題ありません。

しかし、ドラマは簡単には終わりません。1番から2番へのポジションがやや逆フリ気味のまっすぐに近い感じになり、引き加減が難しいボール。Naitoさんはシュートしたものの、3番を当初のコーナーポケットに狙うことができなくなり、3番5番のコンビネーションを狙うことに。このコンビ、サイドポケットに向かってほぼまっすぐ、イージーともいやらしいともとれるまさに微妙な配置。この局面では間違いなく後者だったことでしょう。

37-37。チームが3ヶ月かけて戦ってきた集大成、いよいよボールひとつをポケットした方がプレーオフ進出、というなんとも表現しがたい極まった状況になりました。Naitoさんは苦笑い。Kobayashiさんの表情はこわばったまま。両チームは祈るような気持ちで見つめていたことでしょう。
そしてNaitoさんはこのコンビを、ほんのわずか、微妙にサイドの角に当ててしまいポケットならず。場内は再び騒然。再び巡ってきたラストチャンス、Kobayashiさんが丁寧に狙いすまして3番をサイドに沈めゲームセット。WINDチームプレーオフ進出決定の瞬間、歓声と悲鳴が入り混じっていました。
ラスカルズも最後の最後まであきらめることなく、悔いなく精一杯戦った感じがにじみ出ており、さわやかに握手してお互いの栄誉を讃えていました。

★WIND 603-599 ラスカルズ

点数制のナインボールでポイントを争うリーグ戦では最大限といえる、今後においても稀に見る大接戦が繰り広げられました。この日のドラマはこのディビジョンのプレーヤーの記憶に残り続けるであろう名勝負でした。

JPAリーグファーストシーズン、最初のリーグ優勝チームを決定する池袋・高田馬場DIV.プレーオフは5月26日12:00~、山水ビリヤードにて行われます。
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