「ラスベガスに、行きたい」
関東各地からキューケースを担いだJPAメンバーが新宿歌舞伎町へ向かう。新宿駅に近づくにつれ、電車の中には同じようにラスベガスを目指す猛者の姿が見受けられるようになる。
昨夜の喧騒の名残を隠しきれない早朝の歌舞伎町。そんな中、キューケースを担いだ人々が向かう先は「BAGUS新宿店」、「風林ビリヤード」。
「Kanto Area Team Championship 2010」(以下KTC)は5月29、30日(土、日)に新宿の上記2会場でベスト8までを絞り、6月6日(日)に「BAGUS六本木」でベスト8からの試合を行います。今回で3代目となる日本代表チームはここで誕生します。
参加チームは62チーム、総勢約490名。その数は昨年を上回りました。KTCに参加できるチームは各シーズンに地区(ディビジョン)を勝ち抜いてきた強豪チーム。どこが優勝するか全く予想がつきません。
第1日目となる5月29日(土)朝8時半。ラスベガス行きの切符をかけた戦いが今まさに始まろうとしています。
BAGUS新宿店会場、風林ビリヤード会場共に定刻通りスタート。
挨拶の声も、ジャンケンの掛け声もいつもより大きく感じました。このKTCにかける熱い想いは参加者全員に共通するのでしょう。
撮影:Ikeda氏
2回戦までWイリミネーションとはいえ、1回戦からどのチームも全力で挑みます。しかし笑顔がこぼれる場面も見られ、KTC初出場のチームなどは団体戦の醍醐味を改めて感じていただいたのではないでしょうか。
撮影:Ikeda氏
改めて会場を見渡してみると、KTCに毎年出場しているチームも多数。年々ユニフォームの出来が良くなっている皇帝チーム(目黒エンペラー&鮪エンペラー)も健在で、「今年こそは」という気迫が感じられました。
注目の試合は昨年度日本代表チーム「キングサム」。1回戦の相手はレーヴ篠崎から参戦の「チョコパ」。
どちらもも戦術に長けたベテランチームなだけに、激戦が予想されました。
勝負の行方は第5試合までもつれましたが、51ポイントを先取したチョコパの勝ちとなり、敗者側にまわったキングサムはまさかの負け負けで初日敗退。改めてKTCのレベルの高さを痛感したのではないでしょうか。
タイムスケジュール制で進行されたKTCはほぼ全試合予定時間内で進行し、無事に初日が終了。
そんな中、翌日の試合に向け、会場に残って練習をするメンバーの姿もチラホラ。
第2日目となる5月30日(日)朝8時半、「勝って六本木へと繋げたい」大半のチームがそう思っていたのではないでしょうか。
そんな中、「昨日帰ってから洗ったユニフォームが乾いてて良かった」そう言いながらキューを組み立てるのんびりしたチームについつい笑みがこぼれました。
両会場共、定刻通り試合開始。
昨日の疲れを微塵も感じさせないプレーに会場のあちこちで歓声が沸きあがります。
選手:Ikeda氏
午後になりベスト8を決める試合が入り出すと会場の空気は一層熱を帯び、試合の様子を見守るチームメイトの頬は紅潮していました。
六本木経由ラスベガス行きの切符をかけた最後の試合が終わり、出揃ったチームは下記の8チームでした。
COOL BREAK Z (COOL BREAK・武蔵小山)
爆酒会 (パラダイス・大岡山)
クレセント・ソリッド (山水支店・高田馬場)
Peter Pan (ROOTS・東大和)
CP ONE★SHOT (コーナーポケット・東新宿)
サム来‐浪人 (風林ビリヤード・新宿)
パートタイマーズ (デキシークラブ・船橋)
東京ビリヤード部 (風林ビリヤード・新宿)
惜しくもベスト16で敗退したチーム
9位タイ:RISING OWLS (BAGUS池袋・池袋)
9位タイ:市原撞球会 (キャノンボール市原・市原)
9位タイ:Pocket Venus (Kobby's・野方)
9位タイ:KING DOMEハイエナ (キングドーム・中野)
9位タイ:Village Up+ (風林ビリヤード・新宿)
9位タイ:フルハウス (レーヴ・篠崎)
9位タイ:黒霧 (松山ビリヤード・下北沢)
9位タイ:King Mid (ミッドナイト・厚木)